占いの種類



中国では俗に、占いは 命・卜・相めい・ぼく・そうの3種類に分類されると言われているそうです。
以下挙げるのは、私の専門、または以前勉強した事のある占いです。
挙がってないものがあったら、ごめんなさい。


(めい)

その人が先天的に持っている性格や運勢などを占います。生まれた年月日が必要です。
出来れば出生時間と出生地もあるとベストですが、
それらが不明でも、また、生年月日が不確かでも、熟練した占い師なら、
容姿、声や話し方、食べ物や異性のタイプの好き嫌い、今までの運勢の流れ等から、
その人の星回り/五行のバランスを推測して補うことが出来ます。
西洋占星術、四柱推命、紫微斗数しびとすう、 インド占星術(ジョーティシュ)などが挙げられます。


(ぼく)

偶然を利用して、一つのテーマの状況や展開を占います。
「コインを投げて行き先を決める」「靴を投げて天気を占う」等と、仕組みは同じです。
何を占いたいのか? という質問をはっきりさせればさせる程、当たりやすくなります。
タロット、易、ルーン(※)など。トランプやサイコロも入るでしょう。
 (※)ルーン= 象形文字の書かれた小さな石版を使う占い、 北欧が発祥と言われる。


(そう)

ある事物の姿形や様子などを基にして占います。
風水(※)、人相、手相など。姓名判断もこの中に入るでしょう。
 (※)風水= 家相、墓相、地相などがありますが、 最近では特に家相として有名です。
  いわゆる方位学も、この中に入る事があります。


なお、以上の分類におさまらない場合もあります。
命の占いが卜の占いとして使える事もあります。西洋占星術では、ホラリーやイベントチャートなど、
質問を受けた時や事件の起こった時のホロスコープを作り占うものもあります。
また、命の占いにも相の占いにも使えるものもあります。
ゲマトリア数秘術などのヌメロジー(数字から占う占い)では、生年月日も名前も占えます。
他にも、奇門遁甲きもんとんこうは、 方位と、事の起きた/事を起こすタイミングとで占う、
相の占いと卜の占いの組み合わせと言えるでしょう。

以上の他にも、霊感占いがありますが、これはまた独立したページを設けて述べます。


まず基本は命(めい)

これら3種類のうち、基本になるのはやはり、命の占いでしょう。
それを踏まえた上でないと、卜の占いも相の占いも効果は発揮しきれません。

よく芸能人の芸名では、総画数33画の名前を見ます。
この33画は頭領運と呼ばれ大吉数とされています。
しかし、それらの芸能人が全てトップに立ってる訳ではありません。
命の占いで、人の補佐役に向いている人、リーダーに引っ張ってってもらうのが向いてる人、
細く長く愛されるタイプの人などに、トップ向きの33画の名前を付けても、
もともとトップ向きの人にかなう筈もなく、しかも自分本来の個性も伸ばせず、悩む事になるでしょう。

また、風水の場合でも、
気が弱く異性に振り回されやすいのが欠点で恋愛がうまく行かない人に対して、
恋愛運や人との出会い運に関わる方角を勧めても、根本的な解決にはならないでしょう。
むしろ、独立独歩の精神を養う方角を使っていけば、結果として恋愛も好転して行きます。

反対に、気が強すぎて他人との折り合いが悪い経営者に、
独立独歩の精神ややる気を養う方角を勧めても、
ますます周囲を苦しめ、自分も孤立し、経営そのものも悪化するだけでしょう。
むしろ、周囲との協調性を養う方位を使っていけば、
良い人間関係と、元々ある自分のやる気との相乗効果で、
かえって経営は好転するでしょう。


自分の個性を伸ばすためにも、自分に足りないものを補うためにも、
まずは、命をしっかり把握する事が前提になります。
卜の占いや相の占いを使うのは、その後でも決して遅くはないようです。

参考文献:「中国命理枢要」鮑黎明ほうれいめい著、東洋書院刊

(2001-09-21)



占いに入る前に
占いとの付き合い方
・占いの種類
「吉」と「凶」の概念
占い師のフィルターを通した解釈

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